極楽の余り風
読み方:ごくらく の あまりかぜ
意味
極楽に吹く風の余りが、地獄にまで届くというたとえ。恵まれた人や有力者の幸福・繁栄の余波によって、周囲の人まで思いがけず利益や恩恵を受けることをいう。多くは「極楽の余り風にあずかる」の形で用いる。
由来
仏教でいう極楽と地獄を対照させ、極楽の心地よい風が余って地獄にまで吹く、と見立てた表現である。特定の経典・文献を直接の典拠とすることは確認しにくいが、江戸時代中期以降に上方で用いられ、上方いろはかるたの「こ」の札としても定着した。
備考
上方いろはかるたの「こ」の札。自分が努力して得た利益ではなく、他者の繁栄や幸運の余波による恩恵を指す。単独よりも「余り風にあずかる」「余り風を受ける」と用いることが多い。
別表記
- 極楽の余風
- 極楽の余り風も地獄に吹く
誤用・混同注意
- 極楽の快適さそのものを述べる言葉ではない。正しくは、恵まれた人の余沢によって周囲の者も利益を受けるという意味。
- 自分が余裕や利益を他人に分け与える側を指す語として解するのは不正確で、通常は恩恵を受ける側についていう。
例文
- 親会社が大きな契約を取ったおかげで、下請けの私たちも極楽の余り風にあずかった。
- 兄が会社で出世し、その極楽の余り風で家族の暮らしにも少し余裕ができた。
- 地域に新しい観光施設ができ、近所の店も極楽の余り風を受けて客足が伸びている。
分類
類義語
- おこぼれにあずかる
- 余沢に浴する
- お相伴にあずかる