柄のない所に柄をすげる
読み方:えのない ところに えを すげる
意味
本来、柄を取り付けるべき部分がないものに、無理に柄を付けようとすることから、成り立たないことや根拠のないことに、無理な理屈・関係・理由を付け加えようとするたとえ。特に、何もないところから問題や言いがかりを作るような場合にもいう。
由来
「柄」は刀・鍬・斧などの手で握る部分、「すげる」は柄を道具本体に差し込んで取り付ける意である。本来は柄を付ける箇所のない物に、あえて柄を取り付けようとする不自然さをたとえた表現。成立時期および初出文献は未詳で、特定の古典に由来するものとは確認されていない。
備考
「すげる」は、柄を道具に差し込んで取り付けるというやや古い語。現代の日常会話では多用されず、文章語・たとえとして用いられる。「柄」を模様や人柄の意味に取らない。
別表記
- 柄のないところに柄をすげる
- 柄の無い所に柄をすげる
- 柄の無いところに柄をすげる
誤用・混同注意
- 「柄」を模様・人柄の意味と解するのは誤り。この場合は刀や道具などの手で握る部分をいう。
- 単に『新しい工夫を加える』という肯定的な意味ではなく、根拠や必要性のないものを無理に付け加えるという否定的な意味である。
例文
- 根拠のないうわさだけで彼を疑うのは、柄のない所に柄をすげるようなものだ。
- 目的も土台もない企画に機能だけを次々と付け足すのは、柄のない所に柄をすげる発想だ。
- 失敗の原因を無関係な部署に求めるのは、柄のない所に柄をすげるに等しい。
分類
類義語
- 木に竹を接ぐ
- 無い所に煙を立てる
- 無理を通す
対義語
- 道理にかなう
- 分相応