念仏より銭
読み方:ねんぶつ より ぜに
意味
信仰心から念仏を唱えることよりも、現実の暮らしでは金銭のほうが直接役に立ち、必要とされるということ。理想や精神論より、生活を支える実利を重んじる気持ちを、やや俗っぽく皮肉を交えていう。
由来
江戸時代の庶民の生活感覚から生まれたことわざとされる。成立した正確な年や初出資料は明確ではないが、江戸いろはかるたの「ね」の札として定着し、遅くとも江戸時代には広く知られていた。念仏という信仰上の行いと銭という生活上の必要物を対比させ、現実には金銭が欠かせないことを表した。
備考
金銭万能を無条件に肯定する言葉ではなく、生活の現実を重視する俗な言い回しである。江戸いろはかるたの「ね」の札としても有名。場面によっては拝金的・皮肉な響きになる。
誤用・混同注意
- 「銭」を「かね」と読むのは、この定型句では一般的ではない。通常は「ねんぶつよりぜに」と読む。
- 金儲けを無条件に賛美することわざだと解するのは不正確で、現実の生活には金銭が必要だという皮肉を含む。
例文
- 家賃も払えない状況では、念仏より銭ということで、まず仕事を探さなければならない。
- 立派な計画を語るだけでは事業は続かない。念仏より銭で、当面の資金を確保しよう。
- 寄付も大切だが、自分の生活が成り立たなければ続けられない。念仏より銭ともいうね。
分類
類義語
対義語
- 金より命