寸を得て尺を失う
読み方:すん を えて しゃく を うしなう
意味
わずかな利益や目先の得を手に入れようとして、かえってそれよりはるかに大きな利益・大切なものを失うこと。「寸」は小さい量、「尺」はその十倍の大きい量を表し、小さな得のために大きな損をする愚かさをいう。
由来
明確な出典や成立時期は不明である。「寸」と「尺」は東アジアで古くから使われた長さの単位で、1尺は10寸に当たる。この量の対比を用いて、小さなものを得る代わりに大きなものを失うという戒めを表したことわざと考えられる。
備考
主に、目先の小さな利益を優先して大きな損失を招く場面で用いる。金銭だけでなく、信用・時間・人間関係・将来の機会を失う場合にも使える。
例文
- 目先の値引きにつられて品質の悪い部品を選んだら、修理費がかさんだ。まさに寸を得て尺を失う結果だ。
- 必要な研修費まで削るのは、社員の成長と将来の利益を失いかねない。寸を得て尺を失うことにならないよう注意しよう。
- 彼は少額の手数料を惜しんで契約を見送り、大きな取引の機会を逃した。寸を得て尺を失うとはこのことだ。