宗教は民衆のアヘンである
読み方:しゅうきょう は みんしゅう の あへん で ある
意味
宗教は、苦しい現実に置かれた人々へ一時的な慰めや救いの感覚を与える一方で、現実の苦しみや社会の不平等を変えようとする意識を弱める働きもする、という批判的な考えを表す。宗教そのものを単純に非難するだけでなく、宗教を必要とする苦しい社会状況への批判も含む言葉である。
由来
ドイツの思想家カール・マルクスが、1844年に発表した『ヘーゲル法哲学批判序説』で述べたドイツ語の一節に由来する。原文は「宗教は抑圧された被造物のため息…民衆のアヘンである」という趣旨であり、日本語では「宗教は民衆のアヘンである」として広く知られるようになった。
備考
マルクスの有名な警句であり、ことわざというより政治・社会思想上のアフォリズムである。「アヘン」は麻薬を指す比喩。宗教を一面的に否定する発言としてだけ解釈しないよう、前後の文脈に注意が必要。
例文
- 彼はこの制度が人々の不満を和らげるだけだとして、「宗教は民衆のアヘンである」という言葉を引き合いに出した。
- この表現は宗教への単純な悪口ではなく、苦しみを生む社会そのものへのマルクスの批判として読む必要がある。
- 授業では、「宗教は民衆のアヘンである」という有名な一節が書かれた歴史的背景を学んだ。
分類
類義語
- 宗教は人民のアヘンである