始末する木に金がなる
読み方:しまつする きに かねが なる
意味
無駄遣いをせず、物や金を大切にして倹約すれば、少しずつ財産がたまり、やがて豊かになれるというたとえ。「始末」はここでは、物事をきちんと管理し、無駄を省くことをいう。
由来
正確な作者や初出年は不明である。江戸時代後期(18世紀末〜19世紀ごろ)に尾張地方で成立・流布したとされる尾張いろはかるたの「し」の札として知られる。商人文化の中で用いられた「始末(倹約・節約)」という考え方を、手入れをする木が金を実らせるという比喩で表したもの。
備考
「始末」は現代語の「処分」「後始末」ではなく、倹約・節度ある管理の意。必要な支出まで惜しむ「けち」を勧める言葉ではない。
別表記
- 始末する木に金が成る
- 始末する木に金が生る
誤用・混同注意
- 「始末」を「処分する」「後始末をする」の意味に取り、「木を処分すれば金になる」と解するのは誤り。ここでは「倹約し、無駄を省く」という意味。
- 倹約を、必要な支出まで惜しむ「けち」と同じ意味で理解するのは不正確。
例文
- 家計簿をつけて無駄な支出を減らそう。始末する木に金がなるというから、少額でも大切にしたい。
- 店主は包装紙や資材を安易に捨てず、使えるものは再利用している。「始末する木に金がなる」が信条なのだ。
- 収入が増えなくても固定費を見直すことはできる。始末する木に金がなる、まずは日々の節約から始めよう。
分類
類義語
- 倹約は富の源
- 塵も積もれば山となる
- 入りを量りて出ずるを為す
対義語
- 宵越しの銭は持たぬ
- 湯水のように使う
対比・対照ことわざ
- 宵越しの銭は持たぬ
- 始末と吝嗇は違う