天下の興亡、匹夫にも責あり
読み方:てんか の こうぼう、 ひっぷ にも せき あり
意味
国や社会全体が栄えるか衰えるかという重大な問題については、地位や権力を持たない普通の一人ひとりにも責任がある、という意味。国家や社会の課題を政治家など一部の人だけの問題とせず、各人が当事者意識を持って行動すべきだという考えを表す。
由来
中国・明末清初の思想家、顧炎武(こえんぶ、1613~1682)の『日知録』にある「保天下者、匹夫之賤与有責焉耳矣(天下を保つことには、身分の低い庶民にも責任がある)」という趣旨に由来する。現在よく知られる「天下興亡、匹夫有責」という簡潔な形は後世に定着し、日本では「匹夫にも責あり」と和文調でも用いられる。
備考
「匹夫」は本来、身分の低い男性・一般の男を指した語で、現代では性別を限定しない「一般の人」「一市民」の意味で理解されることが多い。やや硬く、演説・文章向きの表現。
例文
- 選挙に行くことも、天下の興亡、匹夫にも責ありという意識の表れだ。
- 環境問題を企業や政府だけに任せず、天下の興亡、匹夫にも責ありの精神で私たちも行動したい。
- 彼は地域の防災活動に参加し、「天下の興亡、匹夫にも責あり」と若者たちに呼びかけた。
分類
類義語
- 天下興亡、匹夫有責
- 一身独立して一国独立す
- 国の盛衰は国民一人ひとりに責任がある
対義語
- 他人事
- 無関心
- 傍観