利を見て義を忘る
読み方:り を みて ぎ を わする
意味
目の前の利益を得ることに心を奪われ、人として守るべき道義・正義を忘れて行動すること。利益のために不正や裏切りなどをする人や態度を、強く非難していう言葉。
由来
中国の漢文で用いられた「見利忘義(けんりぼうぎ)」という成句を、日本語として訓読した形とされる。儒教の、利益(利)よりも道義(義)を重んじる思想を背景に持つ。現行の日本語形がいつ成立したかは明確ではない。
備考
「義」は人として守るべき道理・正義を指す。利益を優先して道義に反する態度を戒める、非難の強い表現である。「忘る」は文語的な言い方。
別表記
- 利を見て義を忘れる
- 利を見て義を忘るる
- 見利忘義
補足
- 「利を見て義を思う」と同じ意味だとするのは誤り。後者は、利益を前にしても道義を考えるという正反対の意味。
例文
- 取引先を欺いてまで儲けようとするのは、まさに利を見て義を忘る行為だ。
- 短期的な利益に目がくらみ、安全基準を無視しては、利を見て義を忘ることになる。
- 彼は友人との約束を破って有利な話に乗ったが、周囲からは利を見て義を忘る人だと批判された。
分類
類義語
- 見利忘義
- 利に目がくらむ
- 利欲に目がくらむ
対義語
対比・対照ことわざ
- 利を見て義を思う
- 君子は義に喩り、小人は利に喩る