冥土の道に王なし
読み方:めいど の みち に おう なし
意味
死後の世界へ向かう道では、王や権力者であっても庶民であっても区別はなく、誰もが等しいということ。死の前では地位・財産・権力は通用しないため、生きている間の身分や権勢を誇ってはならないという戒めでもある。
由来
「冥土」は仏教語に由来する死後の世界、「王」は国王や権力者・高い身分の人を表す。死後への道では王も庶民も同じであるという発想から生まれた日本のことわざと考えられる。正確な初出や成立年は未詳だが、江戸時代には上方いろはかるたの「め」の札として定着していた。
備考
「王」は冥土に閻魔王がいないという意味ではなく、現世の王や権力者を指す。死の前での人間の平等をいう、やや厳粛な表現。上方いろはかるたの「め」の札。
別表記
- 冥土の道には王なし
- 冥土の道に王はなし
- 冥途の道に王なし
補足
- 「王なし」を『冥土には閻魔王などの王がいない』という意味に解するのは誤り。現世で王や権力者であっても、死の前では特別扱いされないという意味である。
- 「冥土」を単に地獄の意味に限定するのは不正確。ここでは広く死後の世界・あの世を指す。
例文
- どれほど地位や財産があっても、冥土の道に王なしだ。人を見下すような態度は慎むべきだ。
- 祖父は葬儀の席で、「冥土の道に王なしというのだから、皆が互いを大切にして生きなさい」と話した。
- 権力を手にして横暴になっている彼にこそ、冥土の道に王なしという言葉を思い出してほしい。
分類
類義語
- 死は万人に平等
- 死すれば皆同じ