兎に祭文
読み方:うさぎ に さいもん
意味
いくら説明・忠告・説教をしても、相手が内容を理解できず、少しも効果がないことのたとえ。また、難しい話を聞いても意味が分からず、ちんぷんかんぷんであることにもいう。兎に神仏を祭るための文を聞かせても理解できない、というイメージに基づく。
由来
「祭文(さいもん)」は、神仏を祭る際にその由来や功徳を述べ、祈願を込めて唱える文・語り物をいう。これを兎に聞かせても意味が通じないことから、理解しない相手への説明や説教が無益であることを表すようになった。正確な初出・成立年は未詳だが、江戸時代に成立した上方いろはかるたの「う」の札として知られる。
備考
現在は日常会話ではやや古風な表現で、「馬の耳に念仏」のほうが一般的である。相手を理解力のない動物になぞらえるため、直接人に向ける際は失礼になり得る。
別表記
- 兎にさいもん
- うさぎに祭文
- うさぎにさいもん
誤用・混同注意
- 「祭文」は、このことわざでは「さいもん」と読む。「さいぶん」と読むのは誤り。
- 単に『難しい言葉を使うこと』を指すのではなく、相手に内容が通じず説明・忠告が無益である状況をいう。
例文
- 基本用語を知らない人に専門用語だけで制度を説明しても、兎に祭文になってしまう。
- 何度もルール違反を注意したが、本人に聞く気がないので兎に祭文だった。
- 幼い子どもに税制の細かな仕組みを講義しても、兎に祭文だろう。
分類
類義語
対義語
- 一を聞いて十を知る
- 聞く耳を持つ