借銭に時効なし
読み方:しゃくせん に じこう なし
意味
人から借りた金は、どれほど年月が過ぎても返すべきものであり、返済の責任はなくならないという教え。借金を放置したり、時間がたったことを理由に返済を免れようとしたりする態度を戒める言葉である。
由来
成立した正確な年代や最初の出典は不明である。人から借りた金は必ず返すべきだという庶民的な道徳観から生まれた日本のことわざとされる。江戸時代に広まった上方いろはかるたでは「か」の札として採用されており、少なくとも江戸時代には広く知られていたと考えられる。
備考
道徳上の教訓であり、現代の法律上「債権に時効がない」という意味ではない。日本法では一定の場合に消滅時効が問題となるため、法的判断とは区別して用いる。
別表記
- 借り銭に時効なし
誤用・混同注意
- 法律上も借金・債権には一切時効がない、という意味に解するのは誤り。これは借金を返すべきだという道徳的な教えであり、法的な消滅時効の有無とは別問題である。
例文
- 昔の友人から借りた金だが、借銭に時効なしという。きちんと返そう。
- 祖父は少額の立て替えでも、借銭に時効なしだからと、忘れずに返済していた。
- 何年も連絡していないからといって返済を怠ってはいけない。借銭に時効なしだ。
分類
類義語
- 借りた物は返すのが道理
- 借りは返す
- 借金は返すが道理
対比・対照ことわざ
- 借りる時の地蔵顔、返す時の閻魔顔