佳肴有りと雖も食らわずんばその旨きを知らず
読み方:かこう ありといえども くらわずんば その うまきを しらず
意味
どんなにすぐれた料理があっても、実際に食べなければそのおいしさは分からないということ。転じて、学問・技術・物事の価値や真実は、話を聞いたり知識を得たりするだけでは十分に理解できず、自分で経験・実践して初めて分かることをいう。
由来
中国の儒教経典『礼記』の「学記」にある「嘉肴有雖食弗知其旨也(嘉肴有りと雖も、食らわずんば其の旨きを知らず)」に基づく。『礼記』は前漢期(紀元前1世紀ごろ)までに成立・編纂された礼制・儒教思想の書で、この句は学びにおける実践と体得の重要性を説く文脈で用いられている。原文では一般に「嘉肴」と書く。
備考
料理そのものについてだけでなく、知識を実践して体得する必要性をいうたとえとして用いる。原典の表記は「嘉肴」が一般的で、「佳肴」も同音の表記として見られる。
別表記
- 嘉肴ありと雖も食らわずんばその旨きを知らず
- 嘉肴有りと雖も食らわずんば其の旨きを知らず
- 嘉肴ありといえども食らわずんばその旨きを知らず
誤用・混同注意
- 単に「高級な料理を食べよう」という意味に限定するのは不正確で、主に経験や実践を通じて初めて本質が分かるという教えである。
- 原典では通常「佳肴」ではなく「嘉肴」と表記する。
例文
- 料理本を読むだけでは包丁の扱いは身に付かない。佳肴有りと雖も食らわずんばその旨きを知らず、実際に作ってみることが大切だ。
- その職業の苦労や魅力は、現場で働いて初めて理解できる。まさに佳肴有りと雖も食らわずんばその旨きを知らずである。
- 講義で理論を学んだ後、実験を行わせるのは、佳肴有りと雖も食らわずんばその旨きを知らずという考え方による。