仏法は世法に勝らず
読み方:ぶっぽう は せほう に まさらず
意味
仏教の教えや信仰であっても、世の中の法律・道徳・慣習などの社会的な決まりを無視して成り立つものではない、ということ。宗教者や信者も社会の一員として世間の道理を守るべきだ、という戒めを表す。
由来
仏法と、世俗の法律・社会秩序である「世法」との関係を説く仏教的な考え方から生じた表現とされる。仏教はインドに起源を持つが、この「仏法は世法に勝らず」という定型句そのものの初出典や成立年代は明確ではない。日本では中世以降、仏法と王法・世法の関係を論じる文脈で用いられてきた。
備考
仏教の真理が世俗の法より劣るという単純な優劣をいうのではなく、信仰の実践も社会の秩序や常識と切り離せないという趣旨で用いる。
別表記
- 佛法は世法に勝らず
- 仏法は世法にまさらず
誤用・混同注意
- 仏教の教え自体が世間の法律より価値が低い、または信仰は無意味だ、という意味に解するのは適切ではない。社会的な法や秩序を無視して信仰を行ってはならないという戒めである。
例文
- 寺の運営にも税法や消防法は関わる。仏法は世法に勝らずというように、信仰を理由に法令を軽んじることはできない。
- 信者であっても契約上の約束を守るべきだ。仏法は世法に勝らずという考え方を忘れてはならない。
- 修行者も社会の一員なのだから、仏法は世法に勝らずとして、地域の決まりや礼儀を尊重した。
分類
類義語
- 仏法は世法を離れず
- 仏法は世法に従う