仏法の中に罪なし
読み方:ぶっぽう の なか に つみ なし
意味
仏の教えと救済の世界では、罪を犯した人であっても一方的に見捨てられるのではなく、救われる道があるという趣旨。転じて、仏法にかなう行為は世俗の基準だけで罪と断定できない、という意味でも用いる。ただし、現代の法律上の犯罪や加害行為が許されるという意味ではない。
由来
「仏法」は仏の教え、すなわち仏教の法をいう。罪人をも救済の対象とする仏教の慈悲・救済観を背景として生じた表現と考えられる。特定の経典や古典における初出、成立した年・時代は確定しておらず、成立時期は未詳である。
備考
仏教の救済観に関する古風な表現であり、日常会話で使うことは多くない。文字どおりに「仏教なら犯罪も無罪になる」と解するのは不適切である。
別表記
- 仏法の中には罪なし
- 仏法の中に罪はない
誤用・混同注意
- 「仏法の中に罪なし」を『宗教を口実にすれば法律違反や加害行為が許される』という意味に取るのは誤り。救済や慈悲の観念を背景とする表現であり、法的・道徳的責任の免除をいうものではない。
例文
- 彼は、どれほど罪深い人にも救いへの道は残されているという意味で、「仏法の中に罪なし」と説いた。
- 「仏法の中に罪なし」という言葉を、現実の犯罪や他者への加害を正当化する根拠にしてはならない。
- この作品は、仏法の中に罪なしという救済の観念と、世俗の法による裁きとの緊張を描いている。