仏は三界の親
読み方:ほとけ は さんがい の おや
意味
仏は、欲界・色界・無色界から成る「三界」のあらゆる衆生を、親が子を慈しむように分け隔てなく救い導く存在である、という意味。仏の深く平等な慈悲を、万人の親にたとえていう。
由来
仏教の教えに基づくことば。「三界」は仏教の世界観における欲界・色界・無色界を指す。『法華経』譬喩品に、三界の衆生を仏が自らの子として救う趣旨が説かれており、この思想を背景として成立したとされる。現在の定型句そのものの成立年代は明確ではない。
備考
「三界」は欲界・色界・無色界という仏教上の三つの世界をいう。「仏」は一般に亡くなった人の意味ではなく、衆生を救済する仏・如来を指す。尾張いろはかるたの「ほ」の札としても知られる。
別表記
- 佛は三界の親
- 仏は三界の親なり
誤用・混同注意
- 「三界」を単に天・地・人の三つの世界、または過去・現在・未来の三世と解するのは不正確。仏教では通常、欲界・色界・無色界を指す。
- ここでの「仏」を、亡くなった身内を指す日常語の「仏」と受け取るのは適切ではない。
例文
- 宗派や身分を問わず人々を救おうとする教えは、まさに「仏は三界の親」という考え方を表している。
- 困っている人を見捨てない僧の姿を見て、祖母は「仏は三界の親というからね」と話した。
- この絵巻では、あらゆる衆生に慈悲を注ぐ仏の姿が、「仏は三界の親」という思想とともに描かれている。
分類
類義語
- 仏は三界の親、衆生の母
- 仏は衆生の慈父