一隅を照らす
読み方:いちぐう を てらす
意味
自分のいる場所や自分にできる範囲で、周囲の人や社会のために役立つこと。大きな名声や地位がなくても、それぞれが持ち場で責任を果たし、身近なところを明るくすることが大切だという教え。
由来
平安時代初期の天台宗の僧・最澄(伝教大師、767~822)の言葉に由来する。最澄が818年(弘仁9年)ごろに著したとされる『山家学生式』の「一隅を照らす、これ則ち国宝なり」という一節が出典である。一つの片隅を照らす人こそ、国の宝であるという思想を表す。
備考
「一隅」は一つの片隅、「照らす」は周囲を明るくする意。最澄の「国宝」は金銀財宝ではなく、社会に尽くす人を指す。教育・地域活動・職場での心得として用いられる。
例文
- 目立つ仕事ではなくても、地域の清掃を続ける彼の姿は、まさに一隅を照らすものだ。
- 全員が一隅を照らす気持ちで自分の担当を果たせば、組織全体はよくなる。
- 大きなことはできなくても、まずは家庭や職場で一隅を照らす行動を心がけたい。
分類
類義語
- 一灯照隅
- 一灯照隅、万灯照国
- 持ち場を守る
- 縁の下の力持ち