ナポリを見て死ね
読み方:なぽり を みて しね
意味
イタリアのナポリは、それを見た後ならいつ死んでも悔いがないと思えるほど美しい、というたとえ。最高の景観や都市の魅力を実際に味わうことの素晴らしさを強調する言葉である。「死ね」は本当に死ぬことを勧める意味ではない。
由来
イタリア語のことわざ「Vedi Napoli e poi muori(ナポリを見て、それから死ね)」に由来する。ナポリの景観・文化の美しさをたたえる民間の言い回しで、18世紀ごろには広く知られていたとされる。ドイツの文豪ゲーテが1787年の旅行記『イタリア紀行』でこの言葉に触れたことで、ヨーロッパにも知られるようになった。
備考
「死ね」は文字どおりの死を意味しない、強い感嘆を表す慣用的な表現。現代では命令形が強く響くことがあるため、会話では引用として用いるのが無難である。
別表記
- ナポリを見てから死ね
誤用・混同注意
- 文字どおりに「ナポリを見たら死ぬべきだ」と解釈するのは誤り。ナポリの美しさを最大限にほめる比喩である。
- ゲーテがこのことわざを創作したとする説明は正確ではない。ゲーテは『イタリア紀行』で既存の言い回しとして紹介したとされる。
例文
- 初めてナポリ湾を望んだ父は、「ナポリを見て死ねというのも分かる」と感嘆した。
- 歴史ある街並みと青い海を前にして、私はナポリを見て死ねという言葉を思い出した。
- 彼女にとっては、ナポリを見て死ねと言いたくなるほど、その夕景が忘れがたいものだった。
分類
類義語
- 百聞は一見に如かず
- 一見は百聞に如かず