あどを打つ
読み方:あど を うつ
意味
多額の金銭を出すこと、または金を惜しまず使うことをいう。特に、ある事業・遊興・買い物などに大金を費やすという意味で用いる、古風な表現である。
由来
「阿堵」は金銭を婉曲に指す語で、中国・晋の王衍(256~311年)にまつわる故事に由来する。南朝宋の逸話集『世説新語』(5世紀前半、430年ごろ成立)には、王衍が「銭」という語を嫌い、床の周囲に置かれた銭を「阿堵物(これらの物)」と呼んだ話がある。これから「阿堵」が金銭の意となり、日本で「打つ(出す・使う)」と結び付いて生じた表現とされる。日本語としての正確な成立時期は未詳。
備考
現代の日常会話ではほとんど使われない古風な語。通常は「大金を使う」「散財する」「大枚をはたく」などと言う。
別表記
- 阿堵を打つ
- 阿堵をうつ
補足
- 「後を打つ」と書いて後始末などの意味に解するのは誤り。ここでの「阿堵」は金銭を指す。
- 金を貯める意味ではなく、金を出す・使う意味である。
例文
- 新商品の宣伝に阿堵を打ったが、期待したほど売上は伸びなかった。
- 彼は気に入った骨董を手に入れるためなら、阿堵を打つことを惜しまない。
- 一晩の宴会にむやみに阿堵を打つより、将来に備えて貯蓄したほうがよい。
分類
類義語
- 散財する
- 大枚をはたく
- 金をつぎ込む
- 湯水のように金を使う
- 一擲千金
対義語
- 倹約する
- 金を惜しむ
- 爪に火をともす
対比・対照ことわざ
- 爪に火をともす
- 一擲千金